NVIDIAの最新技術「DLSS 4」が発表され、さらにアップスケーリングやフレームレートが向上!
DLSS 3の進化版となるこの技術は、RTX 50シリーズ向けに最適化されているものの、RTX 40シリーズでも一部の恩恵を受けられるとのこと。
個人的にもRTX 40シリーズ利用者なので気になります。
「RTX 40シリーズユーザーにはどんなメリットあるの?」 「DLSS 4の新機能はどこまで使えるの?」などを調べてみました。
目次
DLSS 4とは? 何が新しくなったのか
DLSS(Deep Learning Super Sampling)は、NVIDIAのAIを活用したアップスケーリング技術で、高解像度の画像をより高速に描画する仕組みです。
DLSS 4ではこれまでの技術に加えて、以下の新機能が搭載されました。
マルチフレーム生成(Multi-Frame Generation)【RTX 50シリーズ限定】
DLSS 4の目玉機能! AIが1つのレンダリングフレームから最大3つの補間フレームを生成し、フレームレートを劇的に向上させます。
- 従来のDLSS 3では、ゲームエンジンが生成したフレームの間にAIが補間フレームを挿入する
- DLSS 4では、最大3つの補間フレームを生成 → 理論上のフレームレート向上
例えば、通常のレンダリングで60fpsのゲームが、DLSS 4のマルチフレーム生成を使うと240fpsに達する可能性もあります。ただし、この機能はRTX 50シリーズ専用であり、RTX 40、30、20シリーズでは利用できません。
この技術により滑らかさが向上するだけでなく、レイトレーシングを有効にした状態でもパフォーマンスを落とさずにプレイできるというメリットがあります。
AIトランスフォーマーモデルの採用【RTX 40、30、20シリーズでも恩恵あり】
DLSS 4では、従来のCNN(畳み込みニューラルネットワーク)から進化したトランスフォーマーモデルを採用。
ブレの低減など画質の安定性や、よりリアルな表現が可能となりました。
- ゴースト現象やブレを低減(動きの速いシーンでもよりクリアに)
- 画像の安定性向上(テクスチャの細部がよりシャープに)
- リアルな照明・反射の表現(レイトレーシングとの相性アップ)
この技術はRTX 40、30、20シリーズでも利用可能! DLSS 4のマルチフレーム生成は使えないものの、画質面ではアップグレードされるということですね。
特に高速な動きのあるゲーム(FPSやレーシングゲーム)では、細部がよりはっきりと映るようになり、視認性の向上につながりそうです。
VRAMの最適化と高速化【RTX 40、30、20シリーズでも恩恵あり】
DLSS 4では、AIによる最適化により、VRAMの使用量を約30%削減し、パフォーマンスを40%向上させています。RTX 40、30、20シリーズのユーザーも、この恩恵を受けられます。 特にVRAM不足に悩んでいるユーザーには朗報!
8GB、12GBなどのVRAM容量でも、しばらく戦えそうです。
RTX 40、30、20シリーズユーザーが得られるメリット
- AIトランスフォーマーモデルの導入で画質が向上
- VRAM使用量が削減され、パフォーマンス向上
- DLSS 4対応タイトルでは、よりスムーズなゲームプレイが可能
RTX 40、30、20シリーズユーザーが利用できない機能
- マルチフレーム生成(最大3フレーム追加)はRTX 50シリーズ専用
- DLSS 4のフル機能を活かすにはRTX 50シリーズが必要
対応状況のまとめ(DLSS 4におけるGPU世代ごとの違い)
DLSS 4の機能 | RTX 50シリーズ | RTX 40シリーズ | RTX 30シリーズ | RTX 20シリーズ |
---|---|---|---|---|
マルチフレーム生成 | ✅ 対応 | ❌ 非対応 | ❌ 非対応 | ❌ 非対応 |
DLSS 超解像度 | ✅ 対応 | ✅ 対応 | ✅ 対応 | ✅ 対応 |
DLSS レイ再構築 | ✅ 対応 | ✅ 対応 | ✅ 対応 | ✅ 対応 |
VRAM使用量の削減 | ✅ 大幅削減 | ✅ 削減あり | ✅ 削減あり | ✅ 削減あり |
AIトランスフォーマーモデルによる画質向上 | ✅ フル対応 | ✅ 対応 | ✅ 対応 | ✅ 対応 |
世代別の主な違い
RTX 50シリーズ
- DLSS 4のすべての機能にフル対応
- マルチフレーム生成 による最大4倍のフレームレート向上
- 新しいAIモデル により画質の向上と最適化
- VRAM使用量の大幅削減
RTX 40シリーズ
- マルチフレーム生成は非対応
- DLSS 超解像度とレイ再構築は利用可能
- VRAM使用量削減・AIモデルによる画質向上
RTX 30シリーズ & RTX 20シリーズ
- RTX 40シリーズとほぼ同様のメリットを享受できる
- DLSS 超解像度とレイ再構築は利用可能
- VRAM使用量の削減・画質向上
- ただし、RTX 30/20シリーズのTensorコアはRTX 40/50ほど強力ではないため、最適化の効果が若干低い可能性がある
RTX 40/30/20シリーズもDLSS 4の恩恵は受けることができる
- RTX 40シリーズはRTX 30/20よりもDLSS 4の恩恵を受けやすい(処理能力が高いため)
- RTX 30/20シリーズでもDLSS 4の一部機能は利用可能だが、パフォーマンスはRTX 40には及ばない
- マルチフレーム生成はRTX 50専用で、RTX 40/30/20では使えない
RTX 30やRTX 20シリーズのユーザーもDLSS 4の画質向上やVRAM最適化のメリットは受けられますが、
RTX 40シリーズと比べると、処理能力の差でパフォーマンス向上幅は少し小さくなります。
DLSS 4の入手方法は?ドライバー更新で自動的に追加されるので安心!
気になる入手方法ですが、DLSSはNVIDIAのGame Ready Driver(GRD)またはStudio Driver(SD)に組み込まれているため、ドライバーを最新にすると、自動的にDLSS 4が適用されます。
NVIDIAドライバー更新時のDLSSの扱い
- 新しいDLSSモデルが自動的に追加(対応ゲームがあれば適用)
- DLSSの最適化が行われ、パフォーマンス向上
- RTX GPU(RTX 20シリーズ以降)なら自動でDLSSが利用可能。ただし、DLSS 4の一部機能(マルチフレーム生成など)はRTX 50シリーズ専用であり、RTX 30やRTX 20シリーズでは利用できません。
ただし、ゲーム側の対応も必要なため、最新のドライバーとゲームアップデートを両方適用するのがベスト ですね!
DLSS 4は、RTX 50シリーズで最大限の力を発揮しますが、RTX 40シリーズ(もちろん20や30シリーズ)のユーザーにとってもパフォーマンス向上や画質改善といったメリットがあります。
今後、より多くのゲームが対応することで広く恩恵を受けられそうです。
アップデートをチェックしながら、最高のゲーム環境を整えていきましょう!
※本記事内の画像はElAnalistaDeBitsのYouTubeアカウント、NVIDIA GeForceのYouTubeアカウント動画よりスクリーンショットを掲載しています。