ついに来たか…!
マイクロソフトは2月21日、『Call of Duty』シリーズを任天堂プラットフォームへ10年間提供する方針を明らかにしました。
これは現在、マイクロソフトが進めているアクティビジョン・ブリザードの8兆円規模の買収が成立した場合に行われるもので、任天堂以外にもエヌビディアが提供するクラウドゲーミングサービス「GeForce Now」でも同条件で供給されるようです。
他ハードと比べFPSジャンルに弱かった任天堂。
今後はSwitchでCall of Dutyシリーズが遊べるようになるのかもしれません。
この合意の意図は独禁法違反の回避か、それとも新型の任天堂ハードへの布石なのか
マイクロソフトが2022年1月にアクティビジョン・ブリザードを約8兆円規模で買収すると発表しましたが、「競争を阻害する恐れがある」として米連邦取引委員会(FTC)が阻止を求める訴訟を起こしています。
買収後にキラーコンテンツである「Call of Duty」を同業他社へ提供することにより支持を得て、FTCが指摘する「競争阻害」を成り立たせなくすることがマイクロソフト側の狙いでもあるようです。
正直Switchでは性能不足。Call of Dutyシリーズは新型ハードで供給されるのか
「Call of Duty」シリーズが10年間も提供されるのは喜ばしいことなのですが、「Switchでリリースする」とは一言も書いてなく、また発表もされていません。
現状、Switchはセールス好調ですが性能不足を指摘する声も多く、また「Call of Duty」をSwitchで動かすには相当の最適化作業が必要になると思います。
Switchにだけ最適化作業が必要、となるとコストも跳ね上がりますし、何よりFPSを好むユーザー層はハードスペックも重視します。
Switchだけフレームレートや解像度が低いとなれば不利なのは明らか。
携帯性などの利点はありますが、ユーザーを囲い込むのは難しいでしょう。
マイクロソフトのために任天堂が合意をしたとは考えにくい
マイクロソフトはFTCが指摘している競争阻害を回避するために、各社へ提供を発表しています。
提供先からの支持や合意を得ることができれば、競争阻害ではないと主張できるわけです。
単にマイクロソフトのためだけに、任天堂が支持を表明するとは思えません。
何らかの双方メリットになる話があったと考えるのが自然で、例えば新型の任天堂ハード(新型Switch)に開発段階で対応・最適化させる、新型ハードと同時リリース、などの話があっているのかもしれません。
任天堂としても「Call of Duty」に代表されるようなFPSは苦手なジャンル。どうしても子供向けのハード&ソフトラインナップなので、強化したいポイントではあると思います。
「Call of Duty」が任天堂の新型ハードでリリースされるとなれば、購入するユーザーは確実に存在します。また、それが他ハードにも劣らず同パフォーマンスを発揮するとしたら、どうでしょうか。
「Call of Duty」のために他ハードを購入する必要もなく、かつ据え置き機や携帯機にもなる(新型がSwitchを踏襲していれば、ですが)高性能なハード。
他にも様々な事情はあるのでしょうが、今回の発表や合意からは、任天堂とマイクロソフトの思惑が透けて見えるような気がします。