なんて読むのかわからんゲームソフトでおそらく上位であろう『Clair Obscur: Expedition 33』。
ちなみに『エクスペディション33』です。
『Clair Obscur: Expedition 33』、Switch 2でも遊べたらいいですよね。
携帯モードであの綺麗な世界をゴロゴロしながら遊ぶ。素敵やん☆
となると気になるのが、Switch 2版って出るの?という疑問。
なお2026年8月時点では、Switch 2版はまだ発表されていません。ただし、開発チームはSwitch 2へ持っていく方法に興味があると話しています。
お!ワンチャンあるンゴ!?
……と期待したい所ですが、どうやらそんな簡単な話ではないようです。
今回は開発者の発言と、Digital Foundryが検証したXbox Series S版を見ながら、「もしSwitch 2版が出るなら、どんな感じになりそう?」を考えてみようと思います。
Switch 2版はまだ未発表。でも開発側は興味あり
まず現状から。
2026年8月時点で、公式サイトに掲載されている対応機種はPC、PS5、Xbox Series X|Sです。Switch 2の名前はありません。
ただ、完全に望みなし!というわけでもないようです。
AUTOMATON WESTのインタビューで、Sandfall InteractiveのCEO兼クリエイティブディレクターGuillaume Broche氏は、Switch 2への移植については興味があると話しています。
ただし、発表するにはまだ早いとのこと。なので現時点では「Switch 2版を作っています!」ではなく、「どうにか持っていけないか興味はあるよ」くらいですね。
そもそも、なんでSwitch 2への移植がそんなに大変なの?
『Expedition 33』はUnreal Engine 5で作られています。
人物を細かく作るMetaHuman、大量の細かな形状を扱えるNanite、リアルな光の回り込みを表現するLumenなど、Unreal Engine 5の機能をガッツリ使ったゲームです。
名前だけ並べると急に難しい話になってきました…。ざっくり言えば、あの「めちゃくちゃ綺麗な画面」が作れる高性能なゲーム制作環境です。
そして困ったことに、そのUnreal Engine 5、それなりの性能を要求してきます。つまり処理も重い。共同創業者兼CTOのTom Guillermin氏は、Switch 2への移植について「大きな技術的挑戦」になると話しています。
Broche氏も、Unreal Engine 5で使われている多くの機能がSwitch 2では動かないと話しています。
うーむ、なかなか手強そう。
『Expedition 33』って単にバチクソ面白いゲームではなく、ブリブリにグラフィックにもこだわった作品。暗い部屋へ差し込む光、水面やツヤのある床への映り込み、霧の向こうに見える建物など、画面全体であの独特な雰囲気を作っています。
なので「とりあえず解像度半分にしたら動くやろ!」みたいな簡単な話じゃなさそうです。
この辺はGTA6のSwitch 2版を予想した記事でも似た話をご紹介しましたが、最近の大作ゲームは解像度以外にも光や影、反射、オブジェクト数など色んな所でGPUやCPUをブラック労働させています。
Series S版を見ると「どこを軽くするか」が見えてくる
まだ存在しないSwitch 2版を比較することはできません。当たり前ですね。ないものは比べられん。
そこで参考になりそうなのがXbox Series S版です。
Digital Foundryの検証では、Series S版は30fpsモードのみ。内部解像度は、測定されたシーンで約900pとなっています。
900p。
数字だけ見て「意外と高いやん」と思った方、なかなか通だと思います。ただ、上位機と並べて見ると、違いは解像度だけじゃありません。
水面やツヤのある床の映り込みは簡略化。暗い場所では、周囲へ光が回り込む感じも弱くなっています。上位機では光や反射で立体感が出ている場所が、Series S版ではあっさりしています。
その代わり、30fpsは一部のカットシーンを除いておおむね安定。全部のグラフィック品質を守ってガクガクになるより、重い所を調整してフレームレートを安定させています。
Switch 2へ移植する場合も、この「何を残して、何を軽くするか」がかなり重要になりそうです。
Switch 2版が出るなら30fpsが現実的かも
で、もしSwitch 2版が出たら何fpsになるのか。
ここからは公式情報ではなく、TechMuddy編集部の予想です。
個人的には30fpsをしっかり安定させる形が一番ありそうだと思っています。というのも、Series S版ですら60fpsモードがありません。そこからさらにSwitch 2で60fpsまで狙うとなると、なかなかの無茶振りです。
もちろん30fpsと60fpsなら、60fpsのほうがスムーズに動いて気持ちいい。ただ『Expedition 33』はターン制RPGなので、常時60fpsが必須というタイプのゲームでもありません。
気になるのはパリィや回避ですね。タイミングを合わせてボタンを押すので、30fpsにするならフレームレートが変に上下するより、ビシッと30fpsを守ってくれるほうが遊びやすいと思います。
30fpsだからダメ、ではなく安定した30fpsになるかが大事。このゲームなら、その方向も全然アリでしょう。
解像度は低めからアップスケールする形になりそう
お次は画質。
Switch 2本体のディスプレイは1920×1080。TVモードでは最大4K出力にも対応しています。
「ほな4KでExpedition 33もいけるやん!」
とはなりません。
これはあくまでSwitch 2がテレビへ出力できる映像の上限。ゲーム自体を4Kでレンダリングできるわけじゃないんです。
『Expedition 33』のような重たいゲームなら、内部ではもっと低い解像度で描いて、あとから綺麗に拡大する方法が現実的だと思います。
そこで頼りになりそうなのがDLSS。
Switch 2にはNVIDIA製のカスタムプロセッサーが搭載されているため、DLSSを使って低い内部解像度から1080pなどへアップスケールする方法も考えられます。
Switch 2の中に入っているチップについては、Switch 2を分解したら「GMLX30-A1」の刻印が…これって本当にTegraなの?でも紹介しています。
ただし、『Expedition 33』がDLSSを使うのか、内部解像度が何pになるのかは何も発表されていません。「たぶん720p!」「いや!540pや!」と予想合戦するのは楽しいのですが、そもそも現物すらないので無意味…。
でも、Series S版より低い内部解像度になる可能性はありそう…な気はします。
からの、DLSSで解像度を補えても光や反射、影、草木、霧まで全部綺麗に。さらに軽くなるわけではありません。
となると、この辺もSeries S版と同じように調整が入る可能性は高そうです。
「Lumen Lite」が助っ人になるかもしれない
ちなみに、ここでちょっと「おっ!?」と思える話があります。
開発チームはUnreal Engine 5に、通常のLumenより軽く動作する「Lumen Lite」のような機能が導入されつつあるとも話しています。
Lumenは、光が壁や床へ当たって、その周囲へフワッと広がるような間接光をリアルタイムで表現するUnreal Engine 5の機能。『Expedition 33』の「なんかこの場所めっちゃ雰囲気あるな…」を支えている機能の一つです。
もしこれを軽く動かせるなら、Switch 2へ持ってくる時にはかなり助かりそう。
Lumen Liteええやん!
……と言いたい所ですが、本作でLumen Liteを使うと決まったわけではありません。Unreal Engine側のアップデートを見ながら、開発チームが使えるかどうか判断していくと思います。単純に「軽くて高機能」になることは考えにくく、通常のLumenで表現できたことがLumen Liteは難しい…。じゃあここのシーン台無しになるやん…ってパターンもありえます。
なので現時点では「移植を助けてくれる可能性のある技術」くらい。楽にSwitch 2版が作れる魔法の軽量化ボタンじゃないです。
携帯モードはどこでもプレイできる環境が強い。でも電力と冷却は厳しい
Switch 2ならではの遊び方として強いのが携帯モードです。大画面テレビと違って、7.9インチのディスプレイなら多少内部解像度が低くても粗さを感じにくくなります。
小さい画面&持ち運べる。ベッドでもソファでもどこでもプレイできる。
しゅばらしい…。
低い解像度からDLSSで1080pへアップスケールしても、わりと普通に綺麗に見える可能性があります。
ただし、いいことばかりでもありません。
携帯モードではバッテリーで動かす必要があり、使える電力や冷却にも限界があります。TVモードとまったく同じ設定で全開!とはいかないでしょう。もし発売されるなら、携帯モードでは解像度や影などを少し下げて30fpsをキープ。TVモードでは少し画質を上げる。
こんな感じになりそうな気がします。
Switch 2版を待つ?それとも今買う?
じゃあ、Switch 2版を待ったほうがいいのか。これは「携帯して遊びたい」「Switch 2で遊びたい」がどれくらいあるかで変わりそうです。
開発側がSwitch 2への移植に興味を示しているので、可能性はゼロではない。ベッドやソファで『Expedition 33』を遊びたい!という人なら、今後の発表を待ってみるのもアリ。
ただし現時点では、発売時期どころかSwitch 2版そのものが正式発表されていません。半年後なのか1年後なのか、そもそも出るのか…。
なので「今すぐ遊びたい!」なら、PC、PS5、Xbox Series X|S版から選ぶしかないですね。
Switch 2版、作れたら結構すごいと思う
現時点ではSwitch 2版の『Clair Obscur: Expedition 33』は未発表。
ただ、開発チーム自身が移植に興味を示しているので、「絶対にない」わけじゃない。
問題はやはりUnreal Engine 5。Series S版を見ると、反射や間接光などを軽くしつつ30fpsを安定させることで、ゲーム全体の雰囲気はかなり残せています。
もしSwitch 2へ持ってくるなら、さらに解像度を落としてDLSSを使ったり、影や反射、光の処理を軽くしたり。かなり色んな所を調整する必要がありそうです。
でも、全部を他機種版と同じにする必要はないと思います。キャラクターや独特な世界観をちゃんと残しつつ、携帯できて30fpsで安定して遊べる。そこまで持っていけたら十分すごい移植じゃないでしょうか。
あとはSandfall Interactiveさんの腕の見せ所。Switch 2の中へあの世界をどうやって詰め込むのか、ちょっと見てみたいですね。